男女の骨格の違いで目立つ部分は、骨盤です。ほかにも頭蓋骨の形や肩幅なども、男性のほうが大きいですが、肩幅は同じくらいの身長の場合男女差は一回りもありあません。また、頭蓋骨の形も人それぞれです。近年、やわらかい食事をするようになり、顎の骨が小さくなっているというデータもあり、男女の顔が近づいてきていると指摘する人もいます。今回は、男女の骨盤を比較して、どう違うかを考えます。違いを理解したうえで、どう女性に近づくか考えていきましょう。
男女の骨盤を比較すると、女性のほうが横幅が広くまた、骨盤の中身の空間も広くなっています。また、形も上に開いた形をしていて、ハート形に近い形です。それに対して、男性は、横幅が狭く、ハート形というよりは長方形に近い形をしていて、内部の空間も狭いです。
女性の骨盤のほうが広いのは、妊娠・出産のためです。
では、MTFがより女性に近づくためには、どうすればよいのでしょうか。骨盤の大きさの違いは、お尻の大きさや形を左右します。お尻の大きさは、男女を比べるときに、肩幅とともに一つの目安となるので、とても重要です。
肩幅と腰幅(お尻の幅)の関係で、体形が逆三角形に見えるか、女性らしいグラマーな体形に見えるかがかわります。例えば、肩幅が男性としては狭くても、腰幅も狭いと逆三角形の男らしい体系になります。一方、肩幅が男性平均並みでも、腰幅が大きめであれば、中性的な体系や女性的な体系に見せることもできます。
お粗末なイラストでごめんなさい(;・∀・)
ちなみに、いくら肩幅が狭く、骨盤が広い女性とはいっても、女子トイレのマークのような形の方はお目にかかったことがありません(笑)
どうすれば、骨盤を広くしたり、広く見せられるか
では、元男性であるMTFができることは何でしょうか。骨を大きくすることはできるのでしょうか。
第二次性徴の前の段階に、ホルモン療法を行った場合では、骨が成長中であるため、骨盤が女性のような形に変化する可能性もあります。しかし、多くのMTFが二次性徴の後にホルモン療法を始めるため、骨盤の骨が大きくなる可能性はあまりありません。
女性ホルモンによる変化
それでも、女性ホルモンを使用することで骨盤周りに脂肪がつきやすくなり、多少は外から見た腰の幅は広くなります。また、これは私の経験と考えですが、女性ホルモンのうちプロゲステロンを使うと腰回りが広くなる気がしています。
プロゲステロンは、出産をたすけるホルモンなので、赤ちゃんが骨盤を通りやすいように骨盤を開く働きがあるようです。また、脂肪を蓄える作用もあるようなので、腰回りが大きくなるのではないか、と思っています。
骨盤を立てると腰回りが大きく見えます
男性と女性の姿勢を比べると、女性の骨盤は前に傾いていて、男性は後ろに傾いていることが多いと、一般的に言われているようです。しかし、実際によく見てみると女性でも骨盤が後傾している人が多く、男性との差はあまりなくかんじます。
しかし、恥骨の角度がどうなっているか見てみると、男性は恥骨(陰茎の上部の骨)付近を前に突き出していることが多いのに対して、女性は恥骨が下を向いていて、恥骨付近が引っ込んで、お尻が突き出ているように見えます。
この姿勢をとってみると、すこし骨盤の大きさが大きく見えるようです。(ただし、あまり無理な姿勢をとると、腰を痛めてしまいますので、ご注意ください。)
文章で説明するのは難しいので・・・・。。画像を用意しました。
汚いイラストに続いて、きたない画像でごめんなさい。画像に移りこんでいる白いものは、鏡越しに撮ったときに移りこんでしまった、鏡のヨゴレです(誤解のないよう念のため・・・)
男性が座るとこういうイメージですよね。。。(実は、この座り方「女の子座り」とか「トンビすわり」とか言われていて、男性はできない人が多いらしい姿勢でもあります。)この時猫背になっていて、顎が上がっていたりします。
おへそも横に伸びて、おなかにシワができ、ビジュアル的にもよくありません。
では、骨盤を立ててみると・・・
先ほどより、骨盤周りが大きく見えませんか? またビジュアル的にも、女性らしくなりました。
繰り返しますが、骨盤を立てるのと、前傾しすぎるのは意味が違います。無理な姿勢をして、腰を痛めないようにしてくださいね。
宝塚の男役はわざと腰を突き出し、後傾させる!!?
ところで、宝塚の男役の女性は、男性らしく見せるためにわざと恥骨を突き出したポーズで演技をするとのこと、詳しくは次のサイトをごらんください。。 腰を突き出すと男性らしく見えるので気をつけたほうがいいかもです。
腰回りにフィラーを入れる手術も・・・
お尻を大きくするために、美容整形をする人もたまにいます。プロテーゼやヒアルロン酸、脂肪などを腰回りに注入して、お尻の形を整えたり、大きくしたりする手術もあります。
スカートでごまかす
骨盤が小さく、お尻回りが小さく見える方が、ぴったりとしたスラックス(ズボン)やペンシルスカート(細長いスカート)などをはくと、男らしい体形がめだってしまいます。そういう時は、フレアスカートなどの台形のスカートはくと、体形をカバーすることができます。
まとめ
体形は、肩幅と腰幅(骨盤の形など)で、男性的にも女性的にも見えます。肩幅を小さくするよりも、比較的お手軽にできるので、ぜひ考えてみてくださいね。