MTFの女性化に女性ホルモンを使用すると、期待できる効果の一つに、筋肉の減少があります。筋肉を減らすことで、身体をほっそりと、女性らしくみせることができます。この記事では、余計な筋肉を減らして、より女性らしい身体をめざすための方法を紹介します。
筋肉を減らすとほっそりする
男性と女性の身体を比較すると、男性のほうがゴツイです。これはもちろん骨格の違いもありますが、それに加えて、筋肉や脂肪の付き方も見た目を左右しているのです。一般的に、男性は女性より筋肉が付きやすいです。これは男性ホルモン(テストステロン)が筋肉の発達を促すからです。一方女性は、丸みを帯びたやわらかい体つきをしていますよね。これは、女性ホルモンが女性らしい身体を作っているからです。
MTFが見た目を少しでもほっそりと女性らしくしたい場合、ダイエットすることも大切ですが、それ以上に余分な筋肉がある場合は、筋肉を落とすことに集中した方がいいとおもいます。過度なダイエットで、脂肪が全くなくなってしまうと、身体の骨格がはっきりしてしまいますし、また女性ホルモンが作用するには脂肪が大切ともいわれているからです。ダイエットしすぎると、純女でも男性(中学生男子)っぽくなってしまいます。
MTF(男性)と女性を比較して、筋肉が気になる部分はおそらく、脚(ふくらはぎ・太もも)や腕・肩だと思います。これらの部分の筋肉が発達していると、なんとなく強そうに見えます。例えば、ふくらはぎに筋肉がみっちりついているとスカートをはいたときに違和感がありますし、腕・肩に筋肉がついていると、肩回りが太って肩幅がよけいに広く見えたります。筋肉を落とすことで、ほっそりとした、女性らしい身体に近づくことができるのです。
筋肉はどうすると減るの?
では、どうすれば、無駄な筋肉を減らせるのでしょうか。まず思い出してほしいのは、筋肉はよく使うと発達し、使わないと衰えるということです。運送会社や引っ越し業者など、よく重たいものを運ぶお仕事をしていると、トレーニングをしているわけでもないのに筋肉がついたりしますよね。また、病気で寝たきりになったり、重力のない宇宙空間に長期にわたって滞在すると急速に筋肉が衰えて、地上を歩けなくなってしまうことも知られています。筋肉を減らすポイントは、「無駄な力を使わない」ことです。
きつい運動をさける!
無駄な力を使わないためには、できるだけ負荷がかかる運動を避けてください。例えば、長距離にわたって自転車をこぐとか、重たいものを頻繁に運ぶなどのことは避けた方がいいです。車やバス・タクシーを使う、重たいものを運ばないということは、なんとなく女性らしいイメージではないでしょうか? 男性に比べて、女性は無理をしません。
無意識に力がはいっていることも・・・
無駄な力を使うのは、ハードな運動をしている時だけではありません。あなたは普段から体のどこかに力を入れてしまう癖があったりしませんか? 常に肩に力が入っていたり、無理な姿勢のせいで、余計な筋肉に負荷がかかっていたりする人は多いです。これは、あくまでも私の考えですが、女性と比べて男性は常に力が入っている人が多いと思います。例えば、ちょっと物をとるために手を伸ばすとき男性は力が入って“グイッ”ととるのに対し、女性はカーブを描きながら手を伸ばし、スムーズに“スッ”ととったり“ふんわり”とした動きでとったりします。この時の無駄な力のせいで、すぐには筋肉が増えるということはないとは思いますが、力が入っているとごつく見えることが多いです。
姿勢にも注意
また、姿勢が悪いと、筋肉に余計な力がかかります。例えば、極端に前かがみだったり、後ろに反り返っていたりすると、本来は力のいらない筋肉を使って体をささえることになります。体重を考えると、いい筋トレですよね? 本来よい姿勢が取れていれば、無駄な力を使わなくても、骨格で体を支えることができるのです。鏡やショーウィンドウに移る自分の姿を見てみて、姿勢に自信がなかったら、よい姿勢を学ぶことをおすすめします。
ボトックス注射の効果
もう一つの筋肉を減らす方法として、ボトックス(ボツリヌストキシン)注射があります。美容意識の高いMTFの皆さんなら、ボトックス注射という言葉は効いたことがあると思います。これは、筋肉を弛緩させることで、筋肉運動を抑制し、その結果筋肉が衰え、減少することが期待できます。ふくらはぎをほっそりさせたり、眉間のしわを伸ばしたり、エラの張りを抑えたり、とさまざまな用途に使われています。ボトックス注射は、美容外科などで受けることができます。
男性ホルモンを抑えれば、筋肉がつきにくくなる!
さらに、男性ホルモンを減らすことも筋肉を減らす第一歩です。もしMTFでホルモン療法をしているのであれば、ホルモン療法前についていた男性的な筋肉は、だんだんとなくなっていきます。これは、女性ホルモンによって男性ホルモンの生成が抑えられるためです。抗男性ホルモンや睾丸摘出も男性ホルモンを減らすため、筋肉の現象をはやめるかもしれません。
まとめ
以上、筋肉を減らして、ほっそりとした女性らしい身体をめざすための方法を書いてきました。無駄な力が入っていると、それだけで男性的な動作になってしまいますし、疲れます。まずは、余計な力を抜いてリラックスしてください。それから、女性らしい動作や行動を身に着けるといいと思います。
できるだけ早く筋肉を減らしたい場合や、女性ホルモンを続けていてもなかなか筋肉が落ちない場合は抗男性ホルモンを使ったり、ボトックス注射などを検討するのも一つの方法です。