女性ホルモンを始める年齢は関係ある? 性同一性障害・性別違和MTF

女性ホルモンの基礎知識

こんにちは、MTFさくらです。訪問ありがとうございます。

元男性が女性になるのに大切な、女性ホルモンですが、始める年齢は関係あるのでしょうか。今回は、MTFのリアルシリーズの第二弾、誰も教えてくれない、女性ホルモンと開始年齢について紹介します。

まず、結論から言います。関係ないわけではありませんが、開始年齢がすべてではありません。

身体の男性化が終わる前に始める場合

もし、二次性徴(思春期ぐらいから徐々に男性的な体つきになります)前の小中学生のうちに女性ホルモンを使えば、かなり女性的な体になるでしょう。完全に女性にしか見えない見た目になると思います。

二次性徴は徐々に進みます。詳しいことはわかりませんが、22歳くらいまでにだんだんと男性的な体になっていくということを聞いたことがあります。

16歳~20歳くらいで女性ホルモンを初めると、男性化が完全に完成する前に、女性化できます。

開始年齢がすべてではありません

しかし、二次性徴の年齢は人によって違いますし、同じ年齢でも人によって男性的な体つきの人もいれば女性的な人もいます。中学生くらいで、肩幅も広く、声変わりもして、ひげも生えている人もいますよね。

すでに男性化してしまった骨格・声・ひげは、女性ホルモンで変えることはできません。女性ホルモンで変えることができるのは、女性的な顔つきや脂肪がつくことによる女性的な体形、女性的な雰囲気だと思います。

それ以降は?

二十代後半以降に、女性ホルモンを始めた場合、始める年齢が若いかどうかはあまり関係ないと、私は思います。

私が知っているMTFでも、二十代後半や30代で女性化をはじめて、今では完全に女性にしか見えない人もいますし、40代、50代で初めて、女性として生活している人もいます。さらに言うと、60代で女性化を初めて、女性として生きようとがんばっている方もいます。

とはいえ、二十代後半以降でも、男性化の進行は少しずつしますので、女性ホルモンを使用する場合は、早い方がいいのも事実です。

開始年齢よりも大切なこと

ある程度の年齢から女性化を始める場合は、女性ホルモンを始める年齢よりも、その人の生まれ持った体つきや、内面的な女性らしさの方が大切だと思います(素質について素質については先日、記事にしました)。

身長が低い、骨格が華奢など、もともと女性的な体つきの人は、女性ホルモンを始める年齢が遅くても、かなり女性に近づけます。(二次性徴前でしたら、体つきはあまり関係ありません。女性ホルモンを使用することで、女性的な体つきになるからです)

次に、内面的な女性らしさについてですが、年齢が高くなった場合ネックになるのが、男性として生活している期間が長いということです。男性的なしぐさやふるまい、言葉遣いが身についてしまい、なかなか抜けないからです。しかし、心が女性で、男性として生きていながらも、女性らしさを持っている人もいると思います。内面が女性的な人ですね。そういう人は、女性化した後に自然にふるまえるので有利です。

年齢が高めでもあきらめないでください

年齢が高めでも、体つきが男性的でもあきらめる必要はありません。

確かに、完全に女性にしか見えない完パスを目指すのは難しいかもしれません。しかし、女性ホルモンや手術、女性らしさを身に着けることで、ある程度女性的になれば、周囲の人の理解のもと、女性として生活することは可能です。

身長や肩幅など骨格はどうしようもないですが、顔つきや体型などは女性ホルモンで結構変わってきます。

もちろん、困難はともないますが、あなたが性同一性障害・性別違和で悩んでいて、男性として生きるのが苦痛ならば、女性として生きるのも選択肢の一つだと思います。

18歳未満の方へ

これを読んでいるあなたが、もし18歳未満の場合、すぐに女性ホルモンを始めたい気持ちは十分わかりますが、信頼できるジェンダークリニックや性同一性障害に詳しい先生のいる精神科を受診することをおすすめします。

※性同一性障害・性別違和に詳しくない先生のところにいってはダメです。私の経験ですが、ほかの病気だといわれて、性同一性障害の治療をしてもらえませんでした。そして、女性ホルモンを始めるのが遅れました。

性同一性障害のガイドラインにそった治療では、18歳未満で女性ホルモンを始めるには、時間をかけてカウンセリングを受けて、医師が判断します。でも、それには意味があります。若い年齢では、自分の心が本当に女性であるか、十分な判断ができないことがあるからです。女性になりたいのは一時的な迷いかもしれません。また、女性として生きるという大きな決断をするには、若すぎます。

自己判断で女性ホルモンをはじめて、後でやっぱり男性として生きたいとなったら、取り返しがつきません。女性的になってしまった身体は戻りませんし、生殖能力も失います(子どもがつくれなくなります)。あと、女性ホルモンを若いうちに使うと、身長が伸びません。

それでも、自己責任で始めたいというのであれば、私はとめません(積極的におすすめもしません)。どんな大変なこと、つらいことがあっても女性として生きていく覚悟ができていたり、将来はニューハーフになると強く決断しているのであれば、ガイドラインに従わない女性化も選択肢の一つです。もし、「あの時女性ホルモンを始めていれば…」と後悔するぐらいなら、始めてしまった方がいいこともあります。

しかし、両親とはよく相談しましょう。未成年のうちは、どうしても親のお世話になる立場です。勝手に進めて、親との関係が悪くなったら大変です(理解してくれるといいですね)。長く生きてきた人生の先輩のアドバイスは役に立ちます。また、両親や家族、周囲の人の理解を得る努力も大切だと思います。

目の前のことだけではなく、将来のこともしっかりと考えて決めてください。あなたにとって最善の選択ができますように。

 

いつものことですが、長くなってしまいました。最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

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