こんにちは。ノンパス系、戸籍変更済みMTF(トランスジェンダー)、さくらです。
今日は先日あった嫌な出来事について紹介します。ファミレスで、夕食を食べて、ドリンクバーを満喫していたときのことです。
となりのテーブルに座っている、気取った感じのやや年配の女性がこちらを見るなり、「オカマ」つぶやきました。ひとり言ではありません、こちらの方をしっかり見て言い放ったと感じです。
!!! 私のパス度(どれくらい女性に見えるか)は微妙なので、このマジックワード言われなれています。でも、いまだに言われるたびに落ち込みます。手術を受けて戸籍上の性別も女性なのですが…。
これを読んでいるMTFのみなさんも多かれすくなかれ、似たような経験があるのではないでしょうか。いわれると、差別されている感じがしますし、本当に怒りがこみ上げてきますよね。
オカマという言葉は、当事者を傷つけます。今までつらい思いをしてきた当事者を、追い詰めるような言葉です。それに、れっきとした差別用語です。もし、この記事を読んでいる方で、日常で知らずに使っていたという方がいたら、これを機会にやめていただけたら、うれしいです。
元の性別とは違う性別で生活している人のことは、「トランスジェンダー」といいます。男性の体をもって生まれたけど、女性として生活している、あるいは希望する人がMTFで、反対の女性から男性をFTMといいます。
オカマという言葉を使っている人は、MTFトランスジェンダーと男性同性愛者(ゲイ)を混同してしまっている人も多いと思います。MTFトランスジェンダーは、男性の体で生まれたものの、女性になりたい(女性に戻りたい)人たちのことです。それに対して、男性同性愛者(ゲイ)は、男性として男性が好きな人を指します。
それでも、まだオカマ(こうやって書くのもはばかられます)という言葉を使いたいという人は、語源を考えてみてください。オカマとは、肛門のことです。男娼が肛門を使って性交渉をしていたことから、女装をする男性同性愛者の蔑称になり、転じてMTFトランスジェンダーに対して使われるようになりました。
こう書くと、「そんなこといってもお前ら(MTF)、肛門使うだろ」とか心無いことをいう人もいると思います。私たちMTF全員が肛門を使うわけではありませんし、使っている人が好きこのんで使っているわけではないことを理解してください。
普通の男女でも、肛門を使ったプレイをする人もいますが、そういった人にオカマっていう人はいないですよね。また、よく考えてみてください。仮にMTFが肛門を使うとしても、性交渉に使う性器の名前で、特定の性別を呼ぶことは不適切なことです。男性のことを「ちん○」とか女性のことを「マン○」と公共の場で呼ぼうものなら、ひんしゅくを買いますよね。
長くなりましたが、オカマという言葉がいかに不適切な言葉なのか、ご理解いただけたら、うれしいです。
当事者が、オカマバーやニューハーフクラブなどで、ふざけて自分たちのことを言うのはありだと思いますが、そうでない人が悪意を込めて言えば、当事者を傷つけます。ま公共の場で発言するのにはふさわしくない言葉です。
また、同じオカマというのでも馬鹿にしていうのと、愛をこめて「オカマちゃん」と言うのでは意味合いが違ってくると思います。
以上、先日あった嫌な出来事から、オカマという言葉の意味について、紹介しました。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
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