インターネットでMtFさんやニューハーフさんのブログを見ていると、「私は○○と△△を~錠飲んでいます」って公表している人を見かけます。私の知り合いのMtFさんも、専門の病院に通いながら、先生に隠れて個人輸入した、女性ホルモン剤を服用している人も少なくないです。
MtFの当事者は、女性化を焦ったり、自身の体へのコンプレックスから、女性ホルモンを多く飲んでしまう傾向があります。また、かわいい人やどう見ても女性にしか見えない人が、ブログで女性ホルモンをたくさん飲んでいると書いていると、ついマネしたくなってしまうのではないでしょうか。
実は私も、少し多めに飲んでいます。ただし、プレマリン10錠といった、けたはずれの量ではありません。定期的なホルモン注射とあわせて、毎日、自分で決めた安全な量の女性ホルモンの錠剤を服用しています。MTFの世界では、女性ホルモンを多くとっている人は少なくないのかもしれません。
かといって、過剰摂取をおすすめしているわけではありません。女性ホルモンには、不可逆的な身体の変化(永久に清氏がつくれなくなることも含む)や血栓症、乳がんなどの増長など、副作用があります。特に血栓症は深刻で、詰まる場所によっては、死に至ります。また、女性ホルモンを大量に服用したからと言って、それに比例して効果が増えるわけでもありません。過剰摂取は、危険なだけであまり効果がないのです。
ホルモンを飲みすぎると・・・ ホルぼけ?!
まず、血栓症などの重篤な副作用の危険性が高まります。また、大量に服用すると、肝臓に負荷がかかり、肝機能障害をはじめとする症状につながります。
次に、私の経験から、女性ホルモンを多くとりすぎたときどうなったかを紹介します。
- めまいがしたり、頭痛がします。頭がなんとなくさえない感じです。
- 激しい吐き気(妊娠初期のつわりみたいな感じになります)
- おもい抑うつ状態になり、何のやる気も起きず、ぼーっとしていました。
- 物忘れが多くなり、モノを落としてしまったり、どこかに忘れてきてしまったり…
- 感情が不安定に。。ちょっとしたことで涙が止まらなくなります。
- 乳房が張り、乳腺が痛みました。
- 脚がしびれたり、鈍痛(血栓症になりかけたのかも!!)
はっきり言って、なにもいいことはないです。
頭がパーになるとはこういうことかと思いました。MtFの世界では、女性ホルモンをとりすぎて、頭がパーになった状態のことを「ホルぼけ」といいますが、まさにこんな感じです。
これらの症状は、女性ホルモンを大量に飲んでいた時期だけで、女性ホルモンの量を減らしたら、治りました。しかし、長期的に過剰摂取を続けると、永遠に頭の働きが悪くなるかもしれないので注意が必要です。まだ若いのに、ボケちゃったら、いやですよね?
女性ホルモンとうつの関係
そのほかにも、女性ホルモンを多く飲むと、抑うつ的になります。これは、女性ホルモン剤の添付文書にも書かれている、一般的に知られた副作用です。
私が、女性ホルモンの量を増やしたり減らしたりしながら感じたことがあります。
それは、女性ホルモンを減らすと、やる気がでてくるということです。それまで大量に飲んでいた女性ホルモンを減らすと、女性ホルモンの服用からくる、抑うつが改善します。もとからうつ病を患っている場合は、わかりません。
もちろん、いままで女性ホルモンを使っていた人が急に減らすと、その変化によって逆効果になると思いますが、必要以上に使っていた場合では、効果があるかもしれません。
せっかく女性になっても、うつうつとした気分では、残念ですよね?
女性ホルモンを飲むことで、男性ホルモン(テストステロン)値が下がっているなら、女性ホルモンが効いている証拠。ゆっくりでも、確実に変化するはずですから、あわてずに。
コメント